株価算定とは、自社の株式価値を算出する業務を指します。
事業承継やM&Aを行う際には欠かすことができませんが、株価算定には少なからず時間と費用が必要です。
一方、簡易的に株式価値を算出することを「株価算定シミュレーション」と呼びます。
株価算定に比べ、正確性は劣りますが、その分手軽に利用できるという点が大きなメリットです。
事業承継M&Aパートナーズでも、無料で株価算定シミュレーションを請け負っております。
事業承継やM&Aをご検討されている方は、お気軽にご活用ください。
株価算定シミュレーションが必要な場面
株価算定シミュレーションは、例えば以下のような場面で活用されます。
- 自社株式の買取
- M&Aの譲渡価格の交渉
- 相続税の評価額算定
- 会社解散における清算手続き
あくまで一例ですが、これら全てのケースにおいて、自社の株式価値がいくらであるのかは必ず把握しておかなければいけません。
スムーズに計画を立て、実行するためにも、初期段階で株価算定シミュレーションを活用することが望ましいです。
株価算定シミュレーションと株価算定の違い
株価算定シミュレーションは株価算定と混同されるケースが多いですが、二つの大きな違いは正確性です。
「シミュレーション」と付く通り、株価算定シミュレーションは簡易的な業務であり、参照される資料も限定されています。
株価算定と比較すると、結果的に導き出される数字も異なる場合がほとんどです。
ただ、簡易的である分、素早く株式価値を算出できるという点が株価算定シミュレーションのメリットであり、費用も無料であることがほとんどです。
例えば、M&Aを検討する場合でも、先に株価算定シミュレーションを活用し、ある程度の株式価値を把握することで、それを元に計画を立てていくことが可能になります。
株式価値と企業価値の違い
株価算定シミュレーションと並び、「企業価値シミュレーション」や「企業価値評価算定」という用語も耳にすることがあります。
これらも勘違いされるケースが多いですが、「株式価値」と「企業価値」も正式な意味合いは異なります。
株式価値とは、企業の純資産であると考えられることが一般的です。
一方で企業価値は、そこに有利子負債を加えた総資産のことを指します。
つまり、企業価値から負債を差し引いたものが株式価値であるとも考えられ、自己資本率が100%の企業では、株式価値と企業価値は同額ということになります。
株価算定の費用相場
簡易的な株価算定シミュレーションは無料で行える場合がほとんどですが、株価算定はより複雑な計算を行う分、それなりの期間と費用が必要になります。
中小企業の場合は最低でも20万円以上、大企業だと200万円ほど必要になることが多いです。
株価算定を依頼する機関によっても異なり、大手の会計事務所だと緻密に算出してくれる分、料金も高額になる傾向にあります。
会社の規模にもよりますが、必要費用は決して安くはないため、まずは無料で行える株価算定シミュレーションを活用することをおすすめします。
株価算定の流れ
依頼先の機関にもよりますが、株価算定は基本的に以下の流れで進行していきます。
- 株価算定のお問い合わせ
- お見積り
- 正式に契約
- 必要書類・資料の提出
- 算出方法の決定
- 株価の算定
- 算定結果の報告
この中で特に重要な項目は「算出方法の決定」です。
詳細は後述しますが、株価算定の手法は複数あり、それによって算出される金額も異なるということを留意しておかなければいけません。
また、提出する書類や資料も算出方法によって異なる場合があります。
以下はあくまで一例ですが、必要書類を全て揃えるだけでも、ある程度の手間が必要になります。
- 財務諸表
- 勘定内訳書
- 税務申告書
- 事業計画書
- 商業登記簿謄本
- 会社案内
- 株主リスト
株価算定の具体的な方法
株価算定には、主に以下の3種類の方法があります。
- インカムアプローチ
- コストアプローチ
- マーケットアプローチ
企業の特性や株価算定の目的によって、適切な手法を選択しなければいけません。
インカムアプローチ
インカムアプローチは、現状のキャッシュフローだけではなく、その企業の将来性も評価対象に含まれるという特徴があります。
そのため、今後大幅な成長が見込まれるベンチャー企業やスタートアップ企業の株式価値を算定する際に用いられることが多いです。
一方、将来性などの不確定要素を用いて計算するため、客観性を欠くというデメリットもあります。
インカムアプローチの具体例
- DCF法
- 収益還元法
- 配当還元法
コストアプローチ
コストアプローチは資本・資産をベースに計算するシンプルな算出方法です。
シンプルな分、客観性が高く、交渉もスムーズに進行することが多いですが、インカムアプローチとは反対に、将来性や無形資産のような価値は反映されにくいという特徴があります。
コストアプローチの具体例
- 簿価純資産法
- 時価純資産法
マーケットアプローチ
類似する企業や過去の事例を参照し、相対的に価値を算出する手法がマーケットアプローチです。
基本的には自社と比較できる上場企業が存在する場合に採用され、最も客観性が高い算出方法です。
一方、市場株価が明確になっていない非上場企業の株式価値を算出することは困難で、妥当性に欠ける恐れがあります。
マーケットアプローチの具体例
- 市場株価法
- 類似会社比準法
- 類似取引比較法
こちらのコラムでは、これらの算出方法について、より詳しく解説しています。
興味があれば、合わせてご覧ください。
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株価算定はどこに依頼すればいい?
株価算定を請け負っている機関は様々ですが、依頼先の機関によって、算出される金額は少なからず異なります。
自社にとって最適な算出方法を選ぶためには、以下のような、十分な専門知識とノウハウを有している機関がおすすめです。
専門のコンサルティング会社
まずおすすめできる機関は、各事業に特化した専門機関やコンサルティング会社です。
事業承継やM&Aにあたって株価算定をする場合は、それらを専門とするコンサルティング会社が膨大なノウハウを有しているため、より適格な判断を下してくれる傾向にあります。
公認会計士
公認会計士は会社法や税務面も考慮した株価算定をすることができます。
日本公認会計士協会が企業価値評価ガイドラインを発行しているということもあり、前述した専門機関、コンサルティング会社に並び、詳細な算定結果を得ることができます。
金融機関
シチュエーションは限られますが、金融機関が株価算定を請け負う場合もあります。
上記した二つの機関と比較すると、積極的に株価算定の業務に取り組んでいるわけではありませんが、上場支援業務の一環として、株価算定を行っている投資銀行もあります。
簡単3ステップで無料株価算定シミュレーション!
事業承継M&Aパートナーズでも無料株価算定シミュレーションを請け負っております。
簡易的とはいえ、専門的な視点からのシミュレーションであるため、精度の高い算定を行います。
事業承継やM&Aを検討している方は、まずはその第一歩としてぜひご利用ください。
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弊社の場合、無料株価算定シミュレーションは以上の3ステップで完了し、最大1週間程度で結果をお渡しすることが可能です。
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※本記事は、その内容の正確性・完全性を保証するものではありません。
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